【ビジネス】 職場の環境改善には大人しい人の声を聴くのが大切〜
1. 職場の環境改善は誰がするべきなのか
人口減少と少子高齢化が進む状況下において、日本企業は優秀な人材を獲得し、生産性を高めながら事業を展開する必要があります。
優秀な人材を確保するにも、働き甲斐を感じて生産性を高めながら働いてもうにも、給料に加え、素敵な職場環境が必要となります。
(素敵な職場環境というのものは、感じ手の個人差があるものですので、自分にとっての働きやすい環境を想定してもらえたらとは思います。)
この素敵な職場環境作りですが、わが社も数年前から取り込んでおり、その取り組みには労働組合も一部を担っています。
あれをやるといいこれをやるといい、とワイワイ色々な意見が飛び交うのですが、僕は一つ疑問に思うことがあるのです。
それは、発言をしている人たちの多くが常日頃から発言権を持つ陽キャラ達ばかりであり、彼らは本当に会社に不満を感じているのか?ということです。
僕のイメージを図にしてみるとこんな感じ
常日頃から発言権のある人たち(陽キャ)にも不満はあると思いますが、いつも大人しくしている人たち(陰キャ)と比較すると会社への満足度は幾分か高いように感じられます。
職場の環境改善とは=職場に感じる不満を取り除く事だと僕は思っていますので、皆が働きやすい環境を本気で作ろうとした場合は、上図の陰キャのような人たちの声にしっかりと耳を傾けていくことが重要となるのではないでしょうか。
ちなみに僕も陰キャです。
2. シンプルなアンケートで大きな不満を持つ人の声を抽出
職場改善の第一歩として、アンケートを実施する企業は多いように感じられます。
ただ、そのアンケートの中身も凝りすぎていて、最終的にいろいろな意見を集約できないような形になっているのではないでしょうか?
アンケートであぶり出た不満のレベルが分からず、ヒアリング担当者の主観でなんとなく改善の余地がありそうなものを選択して、緊急の課題のように対策を打つといった感じです。
こうなると真の改善ポイントを収集できない(やっている人たちは収集できている気になっているから性質が悪かったりしますが)ので、着実に意見を収集するためにも、まずは職場環境に強い不満を持っている人の意見を抽出するため、シンプルに会社への職場環境について10段階評価(1が最も不満で、10が最も満足)をしてもらいましょう。
この時点で職場環境を8以上と考えている人は、概ね現状に満足している人たちになりますので、不満の意見を聞く優先順位は低くても大丈夫です。
逆に職場環境を1~5くらいに感じている人の意見(不満)は早急に聞き入れ改善に繋げる必要があります。
3. eNPSも併せて活用
本記事で紹介したアンケートの手法ですが、eNPSという職場の推薦度を確かめる手法を参考に提案をさせてもらっています。
eNPSとは「Employee Net Promoter Score(エンプロイー・ネット・プロモーター・スコア)」の略称であり、「親しい知人や友人にあなたの職場をどれくらい勧めたいか」を尋ね、「職場の推奨度」を数値化したものです。
もともと顧客向けにNPS調査を行っていたアップルが、自社の店舗で働く従業員のエンゲージメントを可視化するために転用したところから広がったと言われています。引用元
https://www.emotion-tech.co.jp/resource/2019/what_is_enps_with_case
今回提案したアンケートと併せてeNPSを実施すれば、雇用者が感じる会社への愛着をより体系的に取りまとめる事も出来ますので、是非合わせて実施してもらえればと思います。