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暇だからシャルル・ジ・ブリタニアの発言にケチをつけてみる

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画像出典元:https://festy.jp/web/posts/5941

 

コードギアス 反逆のルルーシュにはたくさんの魅力的なキャラが出てきます。その中の一人がルルーシュのパパでありブリタニア帝国の親玉シャルル・ジ・ブリタニアです。

 

かなり非人道的なパパであり過激な発言も多くあります。その中の発言の一つがこちら

 「人は平等ではない。生まれつき足の速い者、美しい者、親が貧しい者、病弱な身体を持つ者、生まれも育ちも才能も、人間は皆違っておるのだ。
そう、人は差別されるためにある。だからこそ人は争い、競い合い、そこに進化が生まれる。
不平等は悪ではない。平等こそが悪なのだ!!
権力を平等にしたE.U.はどうだ?人気取りの衆愚政治と坐しておる。富を平等にした中華連邦は怠け者ばかりだ。
だが我がブリタニアはそうではない。争い、競い、常に進化を続けておる。ブリタニアだけが前へ、未来へと進んでおるのだ!我が息子クロヴィスの死もブリタニアが進化を続けているという証!
戦うのだ!!競い、奪い、獲得し、支配しろ、その果てに未来がある!!オール・ハイル・ブリタニア!!」

 

なかなかパワーのある言葉がズラリと並んでいますね。

本ブログではこの発言について、大人になった僕(放送当時は未成年)だったらどのようにケチをつけるか綴っていきます。

 

はい。それでは文章が長いので区切りながら指摘していきましょう。

 

 

 「人は平等ではない。生まれつき足の速い者、美しい者、親が貧しい者、病弱な身体を持つ者、生まれも育ちも才能も、人間は皆違っておるのだ。  

 

これは事実を言っていますね。能力の違い、容姿の違い、経済的な違いを分かりやすい例えで説明しています。

 

そう、人は差別されるためにある。だからこそ人は争い、競い合い、そこに進化が生まれる。

 

この発言はシャルル氏の思想信条が強く反映されていますが、2点ほどケチをつけさせてもらいます。

 

まず、「人は差別されるためにある」発言ですがこれは「優位性のある者が下位の者を冷遇する」という意味だと思います。確かに人にはそういう側面があるかもしれませんが、全てではありません。そもそも人間は一長一短であり、たとえ一つの事で他者より優位性があったとしても、他の事で劣るなんてのは当たり前のことです。足の速い人が遅い人を馬鹿にしても、足の遅い人の方がお勉強はできるかもしれませんしね。

昨今の社会では多様性が認められており、優位性を武器に他者を差別するよりもお互いの長所・短所を認めて共存していく事が主流です。

「人は差別されるためにある」という考えは古い思想を引きずっているだけだと思います。

 

二つ目ですが、「だからこそ人は争い、競い合い、そこに進化が生まれる。」という発言について、差別を受けた人が見返してやろうと努力した結果何かしらの進化が生まれた、という説明ならよく分かりますが、差別が発端の争いから生まれる進化が正しい進化なのかは胡散臭いです。

 

技術的な進化は、差別による争いのお陰というよりは目指すべきヴィジョンを持った人の元に何人もの有志が集まり、協力した結果起こったのだと思います。

 

制度や法的な進化は、時代の変動に合わせて民主的に執り行われています。もちろん賛否両論ある中でお互いの意見への批判はありますが、両者の根底にあるものは「生活の質を高める」、「国をよくしたい」といった考えです。他者を差別したいから言い争っているのではありません。(まぁ最近の日本には愛国心のない政治家もいるようですが・・・)

 

 

 

不平等は悪ではない。平等こそが悪なのだ!!

 

確かに不平等は悪ではないです。生まれ持った時点で不平等は必ず生じていますし、それを悪だとケチつけていたら大変です。ただし、いき過ぎた不平等は悪になるでしょう。例えば、日本で普通教育は年収1000万の両親を持つ者しか受けられない、なんて不平等が起こったらこれは悪だと思います。逆を言えば平等だから皆に教育を受ける権利があるわけですので、平等を悪と言い切るのはおかしいと思います。

 

権力を平等にしたE.U.はどうだ?人気取りの衆愚政治と坐しておる。富を平等にした中華連邦は怠け者ばかりだ。

 

これはそもそも平等が問題という訳ではなく、政治のシステムそのものに問題があるのだと思います。問題のすり替えです。

 

だが我がブリタニアはそうではない。争い、競い、常に進化を続けておる。ブリタニアだけが前へ、未来へと進んでおるのだ!我が息子クロヴィスの死もブリタニアが進化を続けているという証! 

 

犠牲のもとに生まれる進化を神格化してはいけません。もしかしたら不必要な犠牲だった可能性もあるのです。

日本人は戦争をやめても経済的にもしっかり進化していますし、性差をなくそうとの努力もしています。争うばかりが進化ではありません。

 

戦うのだ!!競い、奪い、獲得し、支配しろ、その果てに未来がある!!オール・ハイル・ブリタニア!!」

 

ついに支配しろという言葉が出てきました。この発想は三国志時代の発想と同じです。時代の逆行をしています。

 

 

 

子供の頃はシャルルの言っている事が世界の理のように聞いていましたが、今分析するとかなりズレた発言をしていると分かります。

他者の発言についてこう言った形で振り返ると「あいつやっぱ変な事言ってるな」と思えるのでおすすめです。