【MBA】画期的なアイデアを生み出すブレインストーミングの注意点
IDEO社のトム・ケリーは多くの一流企業の製品開発を請け負い、あのアップルの最初のマウス作成にも携わっています。
発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法
- 作者:トム・ケリー,Tom Kelley,ジョナサン・リットマン,Jonathan Littman
- 発売日: 2002/07/25
- メディア: 単行本
そんなトムの著書「発想する会社」はIDEOの4000件のあまりの実績を基に書かれており、イノベーションに関わる重要な発想方法が記載されています。
画期的なアイデアの創造にはブレインストーミングが非常に有効である事が本書からは読み取れますので、本記事ではブレインストーミングの基礎、注意点、成功の方法をご紹介します。
1. ブレインストーミングとは
ブレインストーミングは新しいアイデアを生み出す時に用いられる手法の一つです。
会議の様に緊迫した環境下で各自が発言するのではなく、ラフな状態で各々が好きな様に発言をしてアイデアを生み出して行きます。
ブレインストーミングでは斬新、画期的なアイデアの創造を目的としますので、話を円滑に進めるためにも以下のルールを適用しています。
- 意見を否定しない・・・他人の発言に対して否定的な意見を出すのはNGです。
- 具体的な話はしない・・・詳細を詰めるのは次の段階になりますので、ブレインストーミングでは具体的な話をしたり、結論を求めるのは避けましょう。
- 奇抜なアイデアを歓迎する・・・ユニークな意見を生み出すことこそブレインストーミングの醍醐味です。奇抜な意見が出ても耳を傾けましょう。
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質より量を重視する・・・数多く意見を出し、様々な角度から物事を考える事が重要ですので、まずは量を大切にしましょう。
- 最終的な意見を統合する・・・最終的に出てきた意見を同じグループ同士に振り分け結合させましょう。
2. ブレインストーミングがうまくいかない時の落とし穴
多くの会社ではブレインストーミングを実施していますが、アイデアが生まれないのが現実です。
実はこれはやり方が間違っている可能性があるのです。ブレインストーミングの落とし穴を紹介します。
- 開始が重い・・・上司が開始冒頭で「何としても新しいアイデアを生み出す」などと活気づくと、周りは萎縮し緊張から発想の自由が奪われます。
- 順番制・・・順番制で発言をさせても中身のない意見ばかりが出てしまいます。
- 専門家しかいない・・・すごいアイデアを生み出すの素人だったりします。
- 馬鹿げたアイデアを否定する・・・奇抜なアイデアこそしっかりと耳を傾け取り入れなければなりません。
- メモに必死・・・メモを取る間はアイデアが閃かない事があります。
3. ブレインストーミングを成功させる秘訣
落とし穴に注意しつつ、下記の点を意識してブレインストーミングに取り掛かるとさらに効率ようく話を進める事ができます。
- アイデアの焦点を明確にしておく・・・発想の自由を奪わないために話す内容を限定しすぎてはいけませんが、ソフトに設定をしなければ話が脱線します。
- 遊び心あるルールを設定する・・・例えば数多く意見したものが報酬を得るなどゲーム感覚で実施すると話が弾みます。
- 議論の流れを止めない・・・議論の勢いが衰えてきたら議論の視点を変えるなどアイデアをどんどん積み上げていける様にする。
- 議論の流れを書き留める・・・ホワイトボードに議論の流れを書いておくと、それを見る事で新しいアイデアが生まれやすい。
ブレインストーミングでは一定の流れと勢いで意見を出すことを重視すると短期間で良いアイデアが集まる事がありますので、流れを切らさない様に実施することをお勧めします。