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【ビジネス】一流の思考法〜説得力のない発言に共通する欠陥〜

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日々のコミュニケーションの中で、あの人の説明は分かりにくく、説得力がないと感じた事はありませんか?

逆に一生懸命物事を説明しているつもりなのに、相手からの反応が悪いと感じたこともあると思います。

 

実はこれらを感じる理由には、その人の会話に、①明らかな重複・漏れ・ずれ、②話の飛び、という2つの共通する欠陥があるからなのです。

 

それでは、①明らかな重複・漏れ・ずれ、②話の飛び、とは具体的にどういう事か、

下記の書籍を参考にご紹介します。

 

 

ロジカル・シンキング (Best solution)

ロジカル・シンキング (Best solution)

 

 

 

 

1. 話の明らかな重複・漏れ・ずれ

 

コミュニケーションをとる中で、気を付けなければならないのが、話の明らかな重複・漏れ・ずれです。

 

1.1 話の重複は整理不足と思われ、信憑性が疑われる。

 

相手の話を聞いていると、表現や言葉使いこそ違うものの、中身を吟味してみると

同じ内容を言っている人がいます。

 

そうすると、次第に聞き手の脳裏には「この程度の整理も出来ずに出された結論に信憑性があるのだろうか?」という疑心が芽生えてしまいます。

 

例えばこのような場合です。(例:熱血営業マンの新規開拓へのプレゼン)

「部長!これからはベンチャー企業であるエックス社に営業をかけるべきです。その理由を3つ説明します!。1つ目は弊社の取引先は成熟産業が多く、成長産業に属するエックス社とつながりを持つ事は顧客ポートポートフォリオの面で必要です!。

2つ目はベンチャー企業であるエックス社との付き合いを増やせば、カリスマ経営者から将来的に大きな収益につながる商売ネタが見つかるかもしれません!。

3つ目にエックス社のようなベンチャー企業の開拓や、その後の取引をする中で、個性的なトップから影響を受けたり学ぶ点があります。営業スキル向上という点でも意義が大きいと思います!。」

 

 

この説明、一聞すると、顧客ポートフォリオ、収益性、営業スキルなど多面的にものを言っているようですが、2つ目と3つ目の中身は突き詰めれば「エックス社のトップと付き合いたい」の一言につきます。

 

冷静に話を聞いている人は、この重複に気付き、話をまとめきれず気持ちが先走っているのではないか?と疑問を感じるでしょう。

実際に、具体的に収益性はどの程度見込まれるのか?、どのような営業スキルが育成されそうなのか?を語り手が考えているのなら良いのですが、そうでなければ説得力の欠ける話に終わってしまいます。

 

1.2 話の漏れは不信感を生みやすい

 

専門家との話の中でも話に明らかな欠落があることがあります。

聞き手は次第に相手に不信感を募らせていき、自分が感じた点以外にも、この伝え手の説明には決定的な抜けや漏れがあるのでないかと、チェックモードに入ってしまいます。

 

例えばこのような場合です。(例:真面目な学生のプレゼン)

「太陽光発電は資源の乏しい我が国において重要な電力供給装置になりえます。発電に用いる設備も簡易的であり、大掛かりなメンテナンスも不要です。

原発依存の中央発電システムではなく、これからは分散型の電力供給システムが主流となります。災害の時にも電気の供給を継続しやすいので、これからは太陽光発電を普及させるべきです!」

 

これからの日本の事を考え、太陽光発電の魅力を全面的に押し出しています。

しかしこの場合、安全神話が謳われていた原子力発電にも災害時のリスクが見つかったように、太陽光発電導入・普及の際のリスクや問題点を説明できなければなりません。

 

九州地方では電力会社による電気の買取停止が、太陽光発電を設置した投資家にリスクを与えていました。

学生がどれほど必死にプレゼンをしても投資家からすればこのリスクの説明が抜けている時点で、話し手に対する不信感が生まれてきます。 

 

1.3 話のずれは共通の認識が不足していると思われる

話の中に種類やレベルの違うものが混ざっているため、話が極めて分かりにくくなってしまうことがあります。

プロジェクト達成する上では、共通の認識(前提条件)の下に各人が責務を果たしていくのですが、ここがしっかりできていない場合、話がずれ始めてしまいます。

 

例えばこのような場合です。(例:収益にこだわる営業マン)

 

「新規顧客開拓の件で、既存顧客のデータを取りまとめる事があったのですが、わが社にはまだまだ開拓の余地がある既存顧客がたくさんいる事がわかりました。これらの既存顧客に営業資源を振り分け、新商品の導入を進めれば本年度の売り上げは○○%を達成することが可能であることがわかりました!」

 具体的に売り上げを想定するなど、しっかり努力されているのはわかります。

 

しかし冒頭にあるように、これは新規顧客開拓の案件です。新規顧客の開拓に至った経緯や共通意識を無視して既存顧客の話をするのは、話がずれているとしか言えません。

 

2. 話の飛び

 

 

話の重複・漏れ・ずれは、理解のスピードを遅らせたり、相手を疑心暗鬼にさせてしまうが、話をきちんと整理しなおせば、相手の理解を得ることができます。

しかし、話の飛びは相手の理解そのもの拒絶させてしまいます。

 

話の飛びとは、会話の結論とそれが導き出される要因、その根拠に整合性が取れないことを指します。

A、B、Cの要因からではどう考えてもその結論に至らない、こういうケースを指します。

話の飛びが起こらないようなメッセージの伝え方はこちらをご参照ください。

www.karasu100.com

 

3. 最後に

 

相手を説得させるのは難しい事が多いですが、説得力を上げる事はほんの少し意識を変えるだけでも高める事が出来ると思います。一緒にがんばりましょう!