【ビジネス】正しい答えの無い中で自分なりの解を導き出すマッキンゼー流のトレーニング
1. 現実には答えのない問題がたくさん存在する
あらゆる企業の存在意義に通じることは、「誰かの抱えている問題を解決すること」です。
食材が必要だと悩む主婦の問題を解決するためにスーパーは食料を豊富に取り扱っていますし、経営・事業の問題を抱える社長さんの助けになるためコンサルタントは存在します。
前者の例はスーパーで食料を買えば問題解決となりますが、後者の例のように経営・事業に関する問題は簡単には解決しません。
なぜなら小中学校のテストのように答えが用意されておらず、最善の回答を自ら思考し導き出さなければならないからです。
このように世の中の現実問題には、解決への正解があるとは限りません。むしろ、ほとんどの問題には正しい答えはないと言えます。
そのため、現実の様々な事象に対して自分なりに課題設定を行い、解を見出す努力をする事が何よりも重要となります。
ハーバードビジネススクールのMBAプログラムには、ケースメゾッドに特化したものがあり、学生は教材を予習し、議論の際に自分なりの分析、考え、結論を用意する訓練をしています。
教授陣は「正しい答え」を一方的には教えず、自らの気づきから議論を導いていくように指導しています。
MBAの学びの場に参加できれば、「正解の無い問い」に対する訓練を効果的に行う事ができるかもしれませんが、多くの人はそこに費やす時間等が不足していると思います。
そこで、本記事では日常でできる「正解の無い問い」に対し自分なりの答えを導き出すマッキンゼー流訓練方法をご紹介します。
2. マッキンゼー流のトレーニング方法
情報自体は書籍や新聞、インターネットを駆使すれば容易に収集できます。自分なりの解答を導き出す前に、溢れる情報の中から情報の取捨選択をするようにしましょう。
入手した情報から自分なりの意見を持ち、意味合いを導き出すことこそ重要な能力となります。
その能力を訓練する方法として、元マッキンゼー日本支社長の大前研一さんは書籍や新聞等を読み、「読んだ時間の3倍考える」事を推奨しています。
読書時間が1時間であれば3時間考え、読書時間が2時間なら6時間考えるということです。
読書は漠然としただけでは、数日後には内容のほとんどを忘れてしまいます。ですが、3倍考える事で、思考力の強化につながるだけでなく書籍の内容もしっかりと身につくようになります。
具体的には
- ①章ごとに手を止めて要旨を書き出す
- ②要旨を部類分けし、論理構成を整理する
- ③主要メッセージを引き出す。
- ④自分なりの意味合いを引き出す。
と言った具体です。
まずは章ごとに要旨をまとめ、メッセージを集約するプロセスが訓練には良いです。そして最後に必ず自分にとっての意味合いを引き出す事を忘れずにやりましょう。
この事は東大読書でも似たようなことが述べられていますので、参考にどうぞ♩